鳳幼稚園

園だより(2023年7月)

「光陰矢の如し」「歳月人を待たず」「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり」「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」「未来はためらいつつ近づき、現在は矢のように早く飛び去り、過去は永久に静かにたっている」「彼氏や彼女と別れを決めた瞬間、楽しかった思い出が走馬灯のように過ぎていく」「百代過客で時間は待ってくれない。やらないで後悔するより、失敗してでも後悔しない人生を選びたい」時は過ぎ去る。一瞬たりとも待ってくれない。今がハイスピードで過去になっていく。幼年期、少年期、青年期、壮年期、老年期、時の移ろいの速さに対する感覚は異なっている。私たちに平等に与えられた命、いつかは必ず朽ちるという諸行無常、時の流れの速さに驚くばかり。最近45年近く前に高校3年生の担任をしたときの卒業生に出会った。彼女はすでに還暦を超えていた。お子さんの一人の彼氏はイギリス人で、もう一人は結婚してお孫さんもいると話された。瞬間びっくりした。18歳の高校生がもう60歳を超えていたのかという驚きであった。なるほど計算上は確かにそうだが、あまりにも時の流れの速さに身震いを感じてしまった。人は他人の成長の速さに驚くこともあるが、自分も同じように齢を重ねている事に気が付かない。あるいは意識的にそうあることに目をつぶっている。長野高校,和泉高校、鳳高校と続いた25年間の高校教員時代に、偶然教え子と教師という関係になったが、今や40代から60代、人生の壮年期、家庭的にも仕事上でもいろいろ解決すべき問題を抱え、ストレスのある人生を送っている。楽しいことも多いだろう。それに匹敵するくらい苦しくて、悲しいこともあるだろう。限りある時間、どうぞ幸せで健康な毎日を過ごしてほしい。ある人たちが共通して思い、実施に励んでいる言葉。
1.笑顔で話す2.顔を見て話す3.第一印象を良くする4.できると思えばできる5.目的を忘れない6.小さな改善努力が後の大きな成功進歩7.思いは言葉にして初めて伝わる8.その動作・考えに無駄はないか。
私たちは概して全てのことに自分なりの規範、枠を設定して行動している。それがある意味、秩序だった社会の規範であり、安心して生活していく守護神となっている。例えば、私たちは警察を怖い、先生は子供を守る、弁護士は人を助け、検事は人を訴追する、自衛隊は国土を守り、医者は患者に安心感を与え、公務員は過去の先例にならって行政を進める。犬や猫は人に飼いならされ、ロボットは人に背くことはない。ゴキブリは夜に活動し、ムカデはひっそりと陰で機会をうかがっている。大概の外国人は自分の意見を持ち、強く主張する。私たちは彼らがそのような行動をするものとして、自分たちの行動・規範を守っている。もし自衛隊が国を守らない、警察は秩序が乱れ、人を守ってくれない、犬・猫が人に向かってくるような想定外のことが起こると世の中は混とんの世界に陥ってしまう。私たちは小さな小さな歯車に過ぎない。しかし小さな歯車に何か齟齬があると大きな歯車も動くことができない。個人個人の社会での活躍によって、歯車がいい方向に向かい、大きな社会を動かす歯車につながっていく。
考えによっては私たちの持っている時間は短くない。しかし日々無駄に時間を浪費している為に時間を短く感じている。もし私たちは時間を有効に活用するならば、一つの大きな事業も達成することもできるだろう。しかし良くないことに使ったり、うっかりして無駄に過ごしてしまうと、気がつけば何もできない。残された時間は短いと実感してしまう。突き詰めて言えば、私たちの生涯は短いのではなくて、私たち自身がそれを短くしている。私たちにはそれが足りないのではなくて、私たちはそれを浪費している。古代ローマの哲学者セネカがそう言っている。昔の人、特に古代や中世の人は現代の人よりも劣っているという人もいるが現代も古代も中世も人の考えが変わらない、ただ環境が変化しているだけだ。堺市の教育長が代わり、文部科学省の役人がその地位に就いた。そして講演の中で教育についての考えを述べている。その資料を添付したい。
7月、文月、太陽の季節。私たちの時は海水浴に行き、何回皮膚がめくれたかとか、小麦色の肌が健康なエロティシズムとか、もてはやされ、競って肌を焼いた。しかし今は紫外線が怖いと言って、極力外に出ることを拒み、日焼け止めクリームをたくさん塗っている。次世代はどんなふうになるのだろうか。元気に大地を走り回る子供たちの姿はいつの時代になっても消えることはない。夏祭り、夏休みと続く7月、皆様方の今以上の健康と幸多きことをご祈念いたします。今月もいつもと同じように、お力添え、ご支援お願い申し上げます。