鳳幼稚園

園だより(2021年5月)

この間のたけのこご飯についてお子さんの反応はいかがでしたか?たけのこは以前は業者から国産品の調達がなぜか難しくて、食材で唯一中国産でしたが、10数年前に岸和田市内畑から購入が始まり、そこの竹藪も人手不足により、良いたけのこが収穫できないということで、今年はミカン狩りでお世話になっている村木農園の親族のムラタケ農園の村木さんにお世話になりました。村木さんは本来の計画の日であれば、たけのこはもう既に地上に出ているから、黒くなっている。出来るだけ土の中にいるたけのこを提供したいという思いで、調理する一日前に孟宗竹の藪から掘っていただいて、諏訪森、美木多、鳳の給食に使いました。やわらかくて、おいしいたけのこだったと思います。私のまわりにはコメ作り、野菜作り、果物作りで生業をしている友だちや知り合いが沢山いて、道の駅やハーベストにも出荷しているのですが、たけのこを見落としていました。何でもそうですが、スーパーやお店で売っている食品がそのものの本来の味と思っていますが、そうではなくて、もぎ取ったばかりの果物、収穫したばかりの根菜類や新米は本当においしい。少しでもスペースがあれば、野菜作りをしようとする目的は、なるほど健康上の理由もありますが取れたてのおいしさも大きな要因になっているようです。食材が持っているそれぞれの食感だけでなくて、本来のそのおいしさを最大限に引き出すことが食事を提供している私たちに求められる大きな役目です。勿論衛生面での重要性は大切ですが、それをあまりにも過度に考えて、何もかも煮沸処理して本来の味を損なうことを残念に思う。45年前の創立期より業者の給食に頼らずに、食材を選び、調味料を取捨選択し、安全・安心の言葉と共に、おいしさも追及してきた美木多幼稚園の給食、できるだけ旬の食材、信頼できる食品を使い、時には豪華にマッタケいっぱいのマッタケご飯(これだけは外国産)や富山県氷見市直送の冬の寒ブリを使い、子どもたちの食べる意欲を高めることも考えている。国産のウナギを使ったうな丼や混ぜご飯、おいしい牛肉がいっぱいのすき焼き風煮物、子どもたちの残食がほとんどなくなっている。10年前に厨房がなかった諏訪森幼稚園に、厨房の設備ができるまでの少しの間、美木多幼稚園で調理して、ワゴン車で運んだことも今は懐かしい思い出、その後にできた鳳幼稚園も同じように美木多幼稚園の給食システムを導入して今につないでいる。最近ではそれぞれの幼稚園の管理栄養士がカロリー計算をしながら子どもたちの健康の向上に努めている。私たちは外食するときはその料理がどんな食材、どの国の食材を使っているかはわからない。私たちはどうしてもの場合は外国産を使うことがあるが、そんなことは頻繁にあるわけでない。子どもの口に入るものは当然大人の責任です。そんな基本的なことをかみしめながら、これからも愚直に給食作りに励んでいきます。
さわやかな薫風の季節の到来です。木漏れ日が豊かに私たちに降り注ぎ、生きる清涼感や喜びをもたらしてくれます。そんな安らぎの瞬間もいたずら好きなメイストームによって厳しい試練の中に追いやられることがある。それらすべてがあっての人生、若い時に裏日本(日本海側)と表日本(太平洋側)と比べるとなぜ裏日本の人が、外国で言うと、なぜ重苦しい空のドイツ人が陽光注ぐイタリア人よりも成功者が多いのだろうか?必然的に努力を強いられる為だろうか。裏日本と表日本、ドイツとイタリア、それぞれの前者と後者には、環境以外に特筆すべき差はないし、それぞれ能力的にも何ら問題はないが、そう考えさせられるのは、一つには成功者を羨むことがあるのだろうか。子どもたちにとっては少しは慣れてきた5月、この月を無事乗り切ると、幼稚園生活の楽しさが見えてきます。子どもたちがそうなるように精一杯努力を傾注してまいります。5月、さつき、今月もフルパワーで発信です。