園だより(2014年10月)
未来を見つめて、鳳幼稚園
朝の冷気が肌に心地よい。秋の気配が充満しているのだろう。その中にかすかに秋の匂いが漂っている。草花や樹木の匂い、生きとし生けるものの匂い、季節は四季それぞれの独特の匂いで私たちに迫ってくる。自殺すると木にされると言う西欧の諺、移動できないもどかしさの中で、匂いで自己主張しているのかもしれない。大阪を俯瞰している金剛、葛城、岩湧の連山、その稜線が一段とはっきりしてきた。PM2.5や黄砂に汚された空気が精気を取り戻し、その透明感で様々な景色を変えている。神が大挙して出雲を訪れている今、10月、神無月、私たちは一年の一番いい時期に浸る幸せをかみしめたい。
鳳幼稚園は昨年2クラス増築させていただき、9クラスの幼稚園になり、2年目を迎えました。幼稚園の厳しい設置基準からすれば、この9クラスが認可される最大クラス数になります。この与えられた9クラスで子どもたちと共に元気いっぱい日々を過ごしてまいります。さて、法人立幼稚園としては2年目ですが、昭和4年4月開園の堺市立鳳幼稚園の歴史は84年、縁は切れているとは言え、同じ場所での幼稚園、又西尾薫現園長が一時期堺市立幼稚園の園長として何回もこの鳳幼稚園を訪れていたことなどを考えると、86年目、今更ながら歴史の重みとその伝統、地域の人々の期待とその責任を強く感じます。今後も昔の鳳幼稚園の名に恥じないよう、子ども優先、子どもが真ん中の指針を持って誠心誠意幼児活動に取り組んでまいります。
さて、10月1日は願書提出の日となっています。鳳幼稚園は平成27年度より認定こども園から今までの幼稚園に戻ります。固い言葉でいえば、1号認定の幼稚園、私学助成の幼稚園、別の言い方をすれば、応能負担(収入によって保育料が変わる)ではなくて、応益負担(収入に関係なく全員同じ保育料、今の鳳幼稚園と同じ)の幼稚園になります。就園奨励費補助金も今まで通りです。鳳幼稚園は保護者の皆様によって支えられている学校法人の幼稚園です。今後ともお力添え、ご支援よろしくお願い申し上げます。さて、幼児期の教育はこれからの小,中、高 の教育を左右すると言われています。幼児期に良い保育を受けると、小、中、高 での教育がより一層進み、反対に幼児期の保育がうまくいかないと、小、中、高での勉強が進まないとアメリカの高名な学者も言っています。鳳幼稚園はこれからも教育活動を益々公開してまいります。しかし保護者の皆様やご紹介された皆様には決して後悔していただくことのない活動です。幼児はただ存在するだけで可愛いものです。しかしそれに満足することなく何かをプラスする活動を目指して教職員一同心を一つにして取り組んでまいります。今後とも鳳幼稚園に大きな期待をお寄せいただきたいと思います。又皆様と一緒に手を携えて子どもたちの成長発展を見守りましょう。